本コラムでは、インストラクショナルデザインについてご説明いたします。インストラクショナル(instructional)は「教育の」、デザイン(design)は「設計」であり教育設計ととらえます。

<目次>  

 インストラクショナルデザインとは  
 インストラクショナルデザインの活用  
 インストラクショナルデザインのメリット  
 インストラクショナルデザインを学ぶ  

PMP

インストラクショナルデザインとは

  インストラクショナルデザインとは教育活動において効果・効率・魅力を高めるための教育設計の理論・方法のことをいいます。教育設計は、カリキュラムやシラバスの設計だけでなく、ビジネス目標・戦略などその他さまざまな環境要因を加味しつつ最大限の効果をあげる設計方法です。なお、欧米では古くから教育工学の中心的概念として広く用いられてきています。Instructional Designの頭文字をとって「ID」といわれることもあります。 

インストラクショナルデザインの活用

 インストラクショナルデザインは、かつて米軍における教育において考えられたといわれていますが現在では学校・企業など教育にかかわる現場では必須となっています。
 なぜならば、個人・組織などの生産性の向上(バリューの増加)を目的として、教育には効果・効率が求められるからです。また、日本では2000年ごろeラーニングが台頭してきたころから、より活用されるようになってきました。


インストラクショナルデザインのメリット

  私たちは、教育をほぼ全員が受けてきているため自身の意見を持っています。そのため、個人の経験に基づいた価値観をもっています。これらの価値観で設計された研修や教育は、効果・効率が高いものである場合もあります。一方で、個人や自組織のバイアスがかかり、実際にはそれほど高くないこともありえます。
 インストラクショナルデザインは、効果・効率・魅力を高める理論・方法などの枠組みであるため、基礎として考えることによりバリューを上昇させる確率の高い教育設計が可能です。
 もちろん インストラクショナルデザインとして確立された一般的な理論に、その組織・個人の価値観を加えて受講者にマッチししたデザインを構築していくことが大切です。


インストラクショナルデザインを学ぶ 

  インストラクショナルデザインを学ぶ方法は、本・学校が中心になります。弊社のインストラクショナルデザイナーは熊本大学大学院教授システム学専攻で学びました。インストラクショナルデザインを学べる日本で数少ない大学院です。
 大学院で学ばずともインストラクショナルデザインを冠した本はたくさんあります。ぜひご自身にあった本を読んでいただき実践に役立てていただきたいと考えています。 

インストラクショナルデザインの理論・方法

 他のコラムでADDIEモデル・ガニエの9教授事象・教育評価方法などの記事をあげてまいります。