プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトとは、目標を達成するための計画・実施・評価の一連の流れを意味します。その業務において生成される成果物に独自性があり、有期的であることが必要とされます。独自性とは、オリジナルということであり、有期的とは、時間が決められているという意味となります。
プロジェクトマネジメントは、PMBOK®Guideでは、【プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツール、および技法をプロジェクト活動へ適用することである】と定義されています。つまり、目標を達成するためにコスト・スケジュール・品質などをバランスよく調整し、全体の進捗状況を管理する手法です。

プロジェクトマネージャとは
プロジェクトマネージャはプロジェクトの責任者で、その手腕がプロジェクト運営に大きく影響します。
プロジェクトメンバーはプロジェクトマネージャのもとで、設計やプログラミングなどの作業を担当します。
プロジェクトマネジメントの簡単な例
身近なプロジェクトとして【学園祭】をイメージしましょう
ある日、A先生から、「●月●日に、学園祭を行う。学園祭実行委員長は××さんにお願いしたい」という依頼を受けました。学園祭実行委員長がプロジェクトマネジャーとすると、先生はクライアントです。
クライアントの要望を受けたプロジェクトマネジャーは、まずは【学園祭成功の計画と学園祭の方針・目標】を考えます。
これは「統合マネジメント」といわれます。
では今度は、学園祭の成功というと、非常に抽象的な言い方なので、【全国でNo1の集客数を上げるお化け屋敷を作る】とします。これを【スコープ】といいます。つまり、学園祭を成功させるには、No1の集客数を上げるお化け屋敷は不
可欠なものであるので、来校者が喜んでくれ、先生が納得するものに仕上げる必要があります。
これは「スコープマネジメント」といわれます。
抜群の集客力を持つおばけ屋敷を作るには、作業ごとに時間を割り当て、納期までにしっかり間に合うようにコントロールします。
これが「スケジュールマネジメント」といわれます
お化け屋敷を作るには、資金が必要です。資金を得るために、見積もりを出し、見積もりからあまりずれないよう調整します。
これを「コストマネジメント」といいます。
時間とお金が確保できました。しかし、肝心な協力者が必要です。一緒にお化け屋敷を作ってくれる協力者を探して、おばけ屋敷のエキスパートに育て上げます。
これが「プロジェクト資源マネジメント」といわれます。
また資金をもとに、材料を購入します。また学生の技術力よりも、お化け屋敷を作るには、大工の技術力の方が優れていることに気が付き、腕の良い大工さんと契約を結びました。
これが「調達マネジメント」といいます。
材料・人も確保ができました。また腕の良い大工とも契約を結びました。あとは計画通りに、お化け屋敷ができるかを確認しながら、最終納品できる商品を作ります。
これが「品質マネジメント」といわれます。
作業が佳境に入り、ふと、隣の学校の学園祭準備状況を観察したら、なんと、お化け屋敷を目玉にしています。
しかし、そのような事は、事前の予測ができていたので、自分の学校は、あえて洋風お化け屋敷にして、準備を進めていました。
これが「リスクマネジメント」といわれます。
お化け屋敷を作る際に、先生や来航者だけではなくちょっとうるさいOBやPTAなども説得していく必要があります。
これを「ステークホルダーマネージメント」といいます。
そして最後に、「洋風お化け屋敷」が完成しました。クライアントである先生に報告する必要があります。
これが「コミュニケーションマネジメント」といいます。
以上のようなことを考えて、プロジェクトをマネジメントしていきます。特定の企業だとか業種とか関係なく様々なところでプロジェクトマネジメントは利用できるのです。そして、そのベストプラクティスなどを集めたものがPMBOKⓇとなります。