プロジェクトマネージャのための原価計算1

プロジェクトマネージャのための原価計算というテーマでコラムを書いていきます。
プロジェクトマネージャにとってQCDを考えることはとても大切です。その中でコストを考えるための原価計算的思考をぜひこの機会に身につけてください。

焼き鳥を作るプロジェクトを前提に原価計算について説明をしていきます.

■オーダーメイドで2つの別々の製品を作っていく場合(別々の製品の製品原価を個別に計算するので、個別原価計算と言いますね)の製品原価の計算について見ていきたいと思います。


さて、焼鳥屋では今2つの焼鳥(製品)を作るプロジェクトとしましょう。
一つは、皮。もう一つは名古屋コーチンの高級地鶏(もも肉)で作った焼鳥です。ですから、作った製品は2本。(少ないですが許してください)その時かかった原価(製品製造のためにかかった費用)はというと、皮用の肉 50円/1本 、 名古屋コーチンの高級地鶏(もも肉) 350円/1本皮用の串 10円/1本 、 名古屋コーチン用の高級串       70円/1本タレ(両方 共通)Total 40円人件費、光熱費等の費用は説明の便宜上省略させていただき、2本にかかったTotalの原価合計は、50+350+10+70+40=520円です。


では、このときの各製品の製品原価はいくらでしょうか。一番簡単な方法は割り勘:520円÷2本=260円ですね。皮の製品原価は260円/本、名古屋コーチンの製品原価も260円/本。これが各製品の正しい製品原価の金額といえるでしょうか。言えないですよね。地鶏の鳥肉だけで350円かかっていることからも明らかです。割り勘だとどうしても、正しい原価の金額が求まらない。製品原価に利益をつけて売価を決めるのであれば、売価も間違ってしまうことになります。

そこで正しく原価を計算するためにどうすればよいのか、原価を費目ごとに分ける「分類」というものをして、グループごとの特徴を使い計算をしていくということになるのです。

次回は、上記の例を使いながら分類というものをしていきたいと思います。